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アダルトチルドレン ~ マイケル・ジャクソン と精神面で近似

   

■アダルトチルドレンとは

大人子供ではありません。
子供時代を子供として子供らしく過ごすことが出来ず、そのまま大人になった人達のことです。

両親や家庭環境によって子供時代を歪められて成長した人々です。

過剰な期待、過保護、過干渉、無視、精神的虐待、身体的虐待、性的虐待、暴力(言葉による暴力)など。

本来であれば、親と子の適度な境界線があって、子供は一人の人間として愛され尊重され成長するものですが、親に呑み込まれたり、または突き放されたり、子供を私有化したり存在を無視してみたりと、一人の人間として十分に尊重されずに子供時代を過ごして大人になった人達です。

こういう家族を機能不全家族といいます。

子供時代の、のびのびとした自由で、楽しいひとときを体験することもなく、そこから獲得される大切な自己信頼感、心の豊かさ、情緒的安定などの能力を十分に得られずに大人になった人達のことをアダルトチルドレンと呼びます。

Adult Childrenの頭文字を取り、単にACともいう。

アダルトチルドレンは慢性的な見捨てられ不安を感じています。
これは、親から安定をした愛情を得られなかった結果の産物でしょう。
親の愛を失うことを恐れ、または親に見捨てられることを恐れ育ったからです。
なぜなら彼らの親や家庭は、子供を自分の都合のいいように愛したからです。

親が過保護なら子供は自分の好きにする自由を放棄して親の過保護という支配に耐えます。
また、親が虐待をするのであれば、虐待をそれが親の愛と勝手に思い込んでしまいます。

そうして子供達は親や家庭に過剰に自分を合わせ過ぎるのです。
すべては見捨てられないためです。
子供はどの親どんな家庭であろうとも、自分が生き延びるためにはその環境に合せるしかないのです。

これは、ある意味自己喪失にも繋がります。

人が生きるうえで大切なのことは、自分が自分のことを信頼することが出来る「自己信頼感」です。

自己信頼感があると自分は自分であることが出来、好きに行動することや感情表現を恐れず、他者の評価も過剰に気にせず、自分で人生を切り開く力を持っています。

この自己信頼感は生まれてから幼少期の間に、親に一人の人として十分に愛され、尊重してもらい、成長するにつれて獲得していく力ですから、親や家庭に成長期を歪められたアダルトチルドレンの人々はこの自己信頼感を獲得しそこなっています。

自分に自信がない、人が信頼出来ない(自分を信頼出来ない人は他者を信頼することが出来ません)などの問題を呈するでしょう。

◆アダルトチルドレンと精神疾患

アダルトチルドレンは精神疾患名ではないが、アダルトチルドレンと称される人々の中には精神疾患を有している人達がいる。

うつ病・パニック障害・社交不安障害・全般性不安障害・解離性障害などの一軸上の問題、
境界性人格障害・回避性人格障害・反社会性人格障害・演技性人格障害など二軸上の問題がそれらに当たる。

◆世代間連鎖

機能不全家族の定義

1. よく怒りが爆発する家族

2. 冷たい愛のない家族

3. 性的・身体的・精神的な虐待のある家族

4. 他人や兄弟姉妹が比較される家族

5. あれこれ批判される家族

6. 期待が大きすぎて何をやっても期待に沿えない家族

7. お金や仕事、学歴だけが重視される家族

8. 他人の目だけを気にする表面上は幸せそうな家族

9. 親が病気がち、留守がちな家族

10. 親と子の関係が反対になっている家族

11. 両親の仲が悪い、ケンカの絶えない家族

12. 嫁姑の仲が悪い家族

機能不全家族の基は機能不全夫婦であるということです。
両親もアダルトチルドレンであるということです。
すなわち機能不全家族の出身です。
祖父母もアダルトチルドレンということになります。

アダルトチルドレンは役割は違えど次の世代へ、その異常さは伝承されます。

■アダルトチルドレンの子供の時の家庭での役割

1. 頑張り屋

家の中の用事などを親に替わっていろいろとします。
これ自体は別に問題がありませんが、自分の好きな遊びもせず、家の中の用事ばかりしているのは子供として楽しく過ごす時間を放棄しています。
すべて親の為家庭の為です。
自分の感情を抑圧して我慢しています。

2. 助っ人

家の中の問題を何とかしようと奔走します。
波風立てず、争いを避けることを目的とします。
頑張り屋同様これは子供の仕事ではありません。
本来親が果たすべき役割を子供が果たすということそれ自体が異常です。
自分のことをしないで家族のために何かをしようと常に考えています。
自分を失っており、自分の必要を自分で満たせません。

3. ロンリー

親や家庭から理解されない悲しみを背負いひきこもります。
悲しみに満ち溢れています。

4. ヒーロー

エリートに多いです。
親の虚栄心のために頑張り続けます。
成績が良いのが価値ある人と思い込み暖かさを育めません。

5. マスコット

家中を陽気にします。
本当は悲しくても明るく振舞ってしまいます。
その場に合わした感情表現ばかりしているので、本当の自分の感情が分かりません。

6. いけにえ

機能不全家族を代表して暴れ周ります。
体を張って家庭の問題を外に出します。

7. プリンス

ママの素敵な王子様。
パパの素敵なお姫様。
思いっきり可愛いがられます。
親は子供の意思を無視して人形のように可愛いがります。
精神的虐待です。
役割を背負った子供は、子供として楽しい子供時代を過ごすことは出来ません。

周囲に気を遣い過ぎ感情を抑えたり、大人を信頼出来ず結果他者を信頼出来なくなったり、甘えることが出来ず何でも一人でやってしまう過剰な責任感を負ったり、見捨てられ不安より得たいのしれない淋しさを感じたり、何でも自己関連づけて考えてみたりと様々です。

共通して言えることは皆、自分の感情を抑え傷ついています。

■アダルトチルドレンの特徴

1. 心身の不調。自己否定感の強い人は耐性が弱く病気にかかりやすい。

2. 怒りにとらわれている。愛してもらえなかった怒りがずっと心の奥に残っている。

3. 自己不振と著しく低い自己評価。繰り返し非難されたことにより自尊心が破壊されている。

4. 親を憎みながら親とよく似た行動。子供の頃親より虐待を受けた子は大人になると子供を虐待する。

5. 子供返りしやすい。甘える。子供の頃の甘えることが出来ず、満たされなかった思いを取り戻そうとする。

6. 未来が信じられない。否定的に育てられたので何でもネガティブに考えてしまう傾向がある。

7. 過去を我慢し過ぎ、感じまいと過ごしたために過去の記憶が思い出せない。

8. フラッシュバック。昔の傷ついた記憶がまるでその場で再現されているように蘇る。

9. 現実に今生きている世界の実感がなく、ベールに包まれて見ているような感覚。

10. 生きることの意味が見出せなでいる。無価値感。

■行動パターン

1. 何が正常か推測する。

自らの家庭が歪であった為、一般的な正常とは何か分からないと感じています。

2. 物事を最初から最後までやり抜くことが困難。

家庭や両親が子供に対する約束を守ることが稀であり、約束や責任を果たすことの重要性を学んでいません。

3. 本当のことを言った方が楽な時でも嘘をつく。

自分の気持ちを抑えて成長してきたので、正直に自己表現をすることを学んでいません。
また、正直な自己表現が家庭では許されなかったので、正直に自己表現することを恐れています。

4. 情け容赦なく自分を批判する。

親の期待に過剰に合わせて生きてきたので、親の期待に合わせられなかった自分を責める傾向があります。
また、褒められることが少なかったので自己価値が低く、自分は褒められるに値しない人間である。
まだまだダメだと感じています。

5. 楽しむことが出来ない。

親の期待に過剰に合わせた結果、自分の感情を抑えこんでいます。
生の楽しみ、感情を満たし楽しむことを経験しておらず、更には恐れてもいます。

6. 真面目すぎる。

親の期待に過剰に合わせてきたので、好きなことをすることを自分に許可していません。
行動も型にはまったものとなり、型よりの逸脱を嫌います。

7. 親密な関係を持つことが難しい。

親から愛してもらえなかったという慢性的な淋しさを感じています。
人を愛してその愛を失うことを極端に恐れ、その恐れゆえ親密な関係を自ら拒んでいます。

8. 自分のコントロール出来ないと思われる事態に過剰に反応する。

自分に自信がないため、不測の事態に対応する能力の欠如を感じています。
定型を外れた不測の事態については、自分はコントロール出来ないと恐れています。

9. 他人から肯定や意見を常に求める。

自分に自信がないので、自分の意見や行動に自信を持っていません。
他者より肯定的な意見を求め安心を得ようとします。

10. 他人と自分は違うと常に考えている。

親密な人間関係を形成出来ないなどのハンディから孤独を感じ、孤独感ゆえに自分は人とは違うと感じてしまいます。

11. 常に責任を取りすぎるか、取らなすぎるかのどちらかである。

子供の頃より親の期待に沿うために過剰な努力をしてきました。
しかし、親の期待のハードルは高く常に沿えるものではありませんでした。
親の期待に沿えればYES、沿えなければNOの二極化思考を見に付けてしまっています。
このあたりまで出来ればOKという、妥協的思考が欠如しているのです。

12. 過剰に忠実。無価値なものでもこだわり続ける。

何かにしがみついていることで安心感を得ます。
愛情飢餓と関係しています。

13. 衝動的である。
子供の頃より自分を抑えてきたので、その反動として我慢が出来ないのかもしれません。
また、辛い現実、家庭を直視することが出来ず、子供の頃より外に目を向け続け、虚しさを満たす為に衝動的に好きに行動していることも考えられます。

■アダルトチルドレンと依存について

自分が自分を愛していない(自己嫌悪)、自分のことを信じていない(自己信頼感欠如)自分を信じていないので他人も信じられない(対人不信)または、自分がどう思われているかを気にし過ぎて人の視線を恐れる(対人不安)、そして、そこから来る慢性的な不安感。

全ては、自分を信頼していないこと、自分を愛していないことからきているのです。
言い替えると、自分の心の中に自分の居場所を持っていないということです。
自分を信頼していないので、当然自分の中に自分を置くことは出来ません。
したがって存在の空虚さ、慢性的な虚しさを感じてしまいます。

そして、自分の拠り所、居場所を求め、虚しさの感覚を埋め合わせします。
⇒依存の発生

1. 人に自分の存在を委ねる(他者の中に自分の居場所を求める)

自分を他者に委ねることは、自分の人生を他者に委ねてしまいます。委ねる方法には依存と支配があります。

●依存

自己存在の虚しさを他者にしがみつくことによって何とかしようと思います。
恋愛依存症はその代表でしょう。
とにかく愛してもらいたい、その気持ちで一杯です。
ですから、依存している相手より見捨てられることの恐れは大変です。
なぜなら、捨てられることは、また空虚な虚しさの世界、一人ぼっちの孤独の世界に放りだされるからです。

●支配

依存が下からしがみつくというイメージなのに対して、これは上からしがみつくといったイメージです。
他者の自主性を奪い、無力化することによって自分から離れていくことを阻止します。
相手に依存させることにより自分の価値を上げ、自己存在の意義を得ようとするのです。
(この人は私がいないと何なも出来ない)
または、相手を無力化するとまではいかなくても、常に相手の為と一生懸命している人は、相手の必要を満たすことで自己存在の意義を満たしているので、同じことが言えると思います。
親が子を支配する、上司と部下、対人援助職、または、恋愛依存症において見捨てることで相手を脅し支配することも含まれます。

2. 何かに熱中する

何らかの行為に熱中することに、自己存在や自分の居場所を求めます。
この代表が仕事中毒です。
アダルトチルドレンには完璧主義の傾向があります。
常に自分に不信感を持っており、自己価値が低いので、どこまでも完璧にしないと安心感が得られないのです。
したがってこれでもか、というぐらいに仕事をします。
または、仕事の中に自分を見出しているので(人との関係性の中では自分を見出せない)仕事の世界から虚しさを感じる現実世界に出たくはありません。

これに通じるものとして、研究、習い事、趣味、読書、ゲ-ム等、様々な行為の中に自分の居場所を求め、現実世界との遊離感、自分との遊離感の埋め合わせをしています。
これらは適度なものであれば問題はないのですが、過剰に熱中していると、やはり、円滑な人間関係は築けなく、生きづらさを感じると思います。

3. 感覚を麻痺させる

虚しさ、淋しさ、慢性的な見捨てられ感、不安の感覚を麻痺させようとします。
その代表が酒です。
アルコ-ルへの依存です。

また、薬物依存もあります。
それから、食べることにより虚しさを満たす方法もあるでしょう。
過食。
度が過ぎると回復まで、大変な労力を要します。

■アダルトチルドレンの共依存者にとって恋愛とは?

恋愛とは、お互いがある程度自立しており、お互いの違いを認識して、それでも協力し合って一緒に進む。

しかし、共依存者の恋愛は、お互いがお互いを縛りあい、そこに安住を求め、お互いの成長を止めてしまいます。
または許しません。
この成長とは真に自分が自分の道に進むことを指しています。
すなわち、精神的自立です。

自分がしがみついている相手に自立されると、しがみつくもの、自分の拠り所を失うので、相手が自立することを許さないのです。

■アダルトチルドレン症状

感情面・心理面

1. 抑うつ状態
2. 不安やパニックに襲われる
3. 自殺または自殺念慮
4. 強迫観念と衝動強迫
5. 薬物依存
6. 低い自己価値
7. 人格障害
8. 病的恐怖症
9. ヒステリ-症
10. 性的障害
11. 疑念を抱く
12. 対人接触障害
13. 分裂病
14. 感情鈍麻
15. 集中力欠如
16. 過度の怒り
17. 欲求不満に対する忍耐の低さ
18. 受動的あるいは攻撃的な人格
19. 極端な依存
20. 相互依存不能
21. 楽しみ遊ぶことの不能
22. 断定不能
23. 人に気に入られようとする
24. 被承認欲求
25. アイディンティティの混乱

身体面

1. 薬物依存
2. 摂食障害
3. よく怪我をする、慢性的な身体の痛み
4. 緊張と偏頭痛
5. 呼吸器疾患系
6. 潰瘍、大腸炎、消火器系疾患
7. 便秘、下痢
8. 不眠
9. 筋肉緊張
10. 顎間接症候群

■アダルトチルドレン回復へ

アダルトチルドレンの生きづらさより回復した人達をスライバーと言います。
アダルトチルドレンの生きづらさから回復すると、どうなるのでしょうか。

1. 一人でいることが出来る。一人を楽しめる
2. 淋しさに耐えられる
3. 親のことで過剰なエネルギ-を使わない。
4. 自分に優しい。
5. 他人の期待に操られない。
6. 自分で選択をして自分で決定出来る。
7. 選択をしたことに責任がとれる。
8. 自分は世の中に受け入れられていると思える。

これらは、すべて自分の中に自分の居場所があることを意味しています。
他者に惑わされることがなく、自分は自分で居られることです。

では、自分の中に自分の居場所を持つためにはどうすれば良いのでしょうか。

<回復の4ステップ>

ステップ1=過去の喪失を探る

過去を繰り返し語ることで、子ども時代の家族の中にあった問題や、自分の中での喪失に気づき、抱えていた感情を解放する。
これは親を責めることとは違うので、自助グループや治療の場を活用する、信頼できる相手に話を聞いてもらうなど、安全で自分を受け入れてもらえる場で行なうことが必要。

ステップ2=過去と現在をつなげる

過去の痛みが、現在の自分にどう影響しているかを調べる。
感情レベルではなく冷静に自分を振り返る作業。
自分の過去は、現在の自己イメージにどう影響している?
人間関係にどう影響している?
職場での私・親としての私にどう影響している?……など。
自分の中にある課題に気づく。

ステップ3=取りこんだ信念に挑む

過去に取りこんだ「私は○○だ」「○○すべき」「○○であるべき」といった考え方やルールのうち、自分を苦しめているものを手放す。
そして、別の考え方やルールに置き換える作業をする。
例えば「他人の要求になるべく応えるべきだ」→「私はイエス、ノーを自分で決めていい」、「マイナスの感情を持つのはよくない」→「感情は自然に沸いてくるもので、良い・悪いはない。全て自分に大切なことを伝えている」のように。

ステップ4=新しいスキルを学ぶ

別の考え方やルールの元で生きていかれるように、これまで学ぶ機会がなかったスキルを学び、練習しながら身につけていく。
例えば、人間関係の方法、感情の扱い方、自分を大切にする行動、辛さに対処する方法、遊ぶことや楽しむこと、ノーを言うこと、他人からの言葉の攻撃をまともに受けない方法……など。

ステップ1~2では、自分が「ACだ」と自覚することで、これまで抱えてきた苦しさの謎が解け、自分を責めずにすむようになります。
ここまでの段階は、治療の場や自助グループなどで行なうこともできますが、多くの人にとって難しいのはステップ3以降に進むことです。
これまで長年続けてきた生き方のパターンを変えていく作業は、具体的な手がかりなしにはあまりに大変な作業なのです。

回復を働きかけてくれるものに自助グループがあります。
これは同じACの人たちと、グループの仲間の話を聞くことにより、または自分の気持ちをシェアすることにより、助けてくれます。
癒しの作用はどれにでも当てはまりますので、参加するだけで、人の話を聞くだけで、充分効果があります。

アダルトチルドレンの悩みは、とても深刻で難しい問題ですが、本人で何とか解決するしか方法がないのも現実です。

アダルトチルドレンの治療は、自分に合ったカウンセラーを探し、カウンセリングを受ける事が治療として最も効果があります。

※アダルトチルドレンの方は、人間不信になっている事が多いので、定期的にカウンセリングを受ける事をお勧めします。
カウンセリングを受けながら、少しずつ本来の自分自身を出していくことで、まず不安定になっている心の中を整理していきます。
そして、自然にカウンセラーに心を開き信頼することができれば、他人を信頼することに繋がるからです。

 

 

※  以上、わかりやすく明瞭にまとまった解説です。

が 無料ブログゆえ、いつ、記事が見られなくなるか?

わからないので、本サイトに残しました。

元記事は こちら ↓

http://blog.livedoor.jp/mental_xx/archives/5681815.html

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